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[コメント] イズ・エー [is A.](2004/日)

とても身近な社会問題。私達への問題提議的映画。(04.11.10@ユーロスペース)
リア

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「父さん、僕、どうしたら良いんだろう?」≪ラスト近く、千葉の海で、父子の最後の会話。≫

勇也(小栗旬)は、どうしたかったの?本当に、どうして、どこでそうなったんだろう?家庭環境?親の躾?愛情?義務教育?メディア?

とっても、どうして?何で?と考えさせられた。そして、結局、本人しか分かり得ない事...と思う反面、それで片付けちゃいけない問題...とも思うし…とても考えさせられる映画でした。

勇也(小栗旬)は殆ど何も語らない。だから想像するしかない。だから本当のトコロは分からない。でも、映画的に、むしろそれが良かったと思う。

どんなに愛情を注いでも、受け入れてもらえない、切なさ。とてもやりきれなかっただろう。まだ我が子を持った事がない私でも画面から痛切に伝わってきた、勇也の父役内藤剛志の迫真の演技。

爆破事件で妻子を亡くした刑事役の津田寛治も、心に深い闇を持つ”ホーリー・ナイト”こと勇也小栗旬も好演だったと思う。でも私は、内藤剛志の迫力の演技が圧倒的に心に突き刺さった。

始終通して全体的にブルーグレーの画面も、話の雰囲気が出ていた。

勇也は、本当は家族をどう思っていたのだろう、父親を慕っていたんじゃないのか。

少年法の正否(2000年11月改正され、刑事罰対象年齢が16歳以上⇒14歳以上に引き下げられたらしい)

「こーゆー子、今たくさんいるんだろーね。」≪3人で映画を観て、鑑賞後、誰とも無く出た言葉。≫

考えてしまう事は沢山。

Vシネ監督や脚本を経て、劇場映画初監督、、と思えば、少し甘めの★4。

(評価:★4)

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