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[コメント] 風雲 ストームライダーズ(1998/香港)

コノ手の映画にありがちすぎる毎度お馴染みの鬱陶しくなってくる展開と、プレステ2等に慣れた我々にメガドライブの映像を見せているかのようなCGが、体中に張り巡らされている怒りの活断層に力が加わえてしまい、ワナワナと両拳に縦揺れの激震が走った。
ジャイアント白田

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







結局のところ、一人ではジジィに太刀打ちできなかったのね。まだまだ弱いよ風と雲。恐らく、これからの時代は「一極集中の上意下達」ではなくて「分散コンピューティングのボトムアップ+αでNPO&NGO」って言いたかったのだろうが、弱い者が束になって首をすげ替えたところで反乱分子が増えるだけであって、「天国的国家繁栄はまだまだ先よ」と言いたい。てか、アンタらの国のコアコンピタンスって、インパクトあるジジィの横暴さであり、顔にオーラがないどこぞのコスプレ好きの野郎なんかお呼びでない。

出来れば、彼らが勝った時点のその時に「お前らは、『自分の魅力がコアコンピタンスになれるはずもない』を理解したうえで、デフレ大量消費社会の申し子であることを自覚し、使い捨て俳優の天命を全うして欲しい」ってサニー千葉に本音的アドリブをサニーボーイ達に吐いて欲しかった。思想のない演技は見る気を萎えさせるので。

とりあえず世界に、ある程度の秩序を保つ機能を果たしていた冷戦の崩壊で、世界が一気に混迷したのと同じだって事をまだ気づかない監督がメガホンを持った作品。メガホンも作中の剣よろしく、ディレクターチェア&メガホン使う人間によって変わると言うことか。

それと、ワイヤーアクションも頑張ってはいたが、CGと実写、CGとワイヤーの融合の模索作品であり、新番組新映画作品のパイロット作品止まりみたいな感覚にとらわれた。『ファイナルファンタジー』と似た懐かしいアノ匂いと痛みが脳内暴走族に火を付け、富士山まで走った気分ではあるものの、髪の色が青々していて新鮮な毒々しさが巧くカバー。冷めた目の矛先を彼の髪の色に向かわせたアイデアは、アノログ的で、意表を突いた“ゆるく”良いアイデアだったので面白かった。

色々言いましたが、全体を通してサニーとはならなかったが、千葉真一の十八番の「顔演技」が見られて良しです……が、千年氷の威力が強烈すぎて映画鑑賞心を冷やされ無難に2点。バルゴンの冷凍光線よりも寒かった。

2003/1/4

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ざいあす[*] ボイス母[*]

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