[コメント] タンポポ(1985/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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実体験に基づいても言えるが、性交によって起こる快感の極致、絶頂感それつまりオルガスムスは、旨いモノを食べた終えた時も感じる。食べ終わったそのとき味わうのは、膣外射精後の快感とイコールで結び絡みついているのはいうまでもない。欲が欲する欲深さに人間性の単純さを見抜いた伊丹十三監督の審美眼が冴えた一品だった。
で、ナウでヤング+センス倒錯チックな店でタンポポが作ったタンポポラーメンは、客の胃袋に入りきるやいなや、その客を綿毛と突然変異させて評判を近くから遠くの土地まで運んでくれる、とてもメルヘンチックな結末が用意された映画だと言い切れる!
また、都会の路上で売られている末端価格60万円の英会話教材と比べられない程に、とても労働者に実用的な教材となりえる地位をこの映画は確保しているし、山崎努のイカツイ顔が生理的に受け付けられなくても、この通りに店づくりをしても十分大手ラーメン店に対抗出来てしまう勢い、オーラ、信憑性が『タンポポ』にある物語性&独創性というツユと麺、そして役者の演技に存分に含まれていた。
ごちそうさまでした、伊丹十三監督。
2003/4/15
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映画自体をラーメンと見立てると、主軸のタンポポの話を麺とつゆとし、役所広司のサイドストーリーをチャーシュー、小話を隠し味+薬味でラストに器(お椀型オッパイ)そして、赤子は味わった後の感想を具現化してみたのだろう。美味しかった=赤ちゃん誕生、性欲=食欲=全ての欲、ってことで、良く出来たテーマが踏ん張った映画だったので替え玉が欲しくなった。つゆ=余韻たっぷりダシ。
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