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[コメント] 突然炎のごとく(1962/仏)

男女の普遍のテーマの枝分かれした、永遠の「今」。それに対し作者は、社会で生きた人間の本能で切り込んで、見事強い衝撃を見る者に与えたと思う。そして奥が深い、多様な自己解釈に導くことが出来る映画のパワーを十二分に感じた。
ジャイアント白田

無形の人間という存在や、とりまく空気と幻を、有形または再び読み返し思い出せる形にする作業。それを翻訳とし人類の共通の財産にしていくその様が、独りの女性を通して作業がすすめられていく。彼一人で出来た訳ではなくて、独りの女性を一人で、時には二人三人の男性と共に分析し、翻訳の足がかりとしていたかのように見えた。

が、その翻訳作業中に魔が差す瞬間が突然あらわれてきて、圧倒される。翻訳し尽くせない事を知った瞬間から飛び出した「人間の可能性」の大きさを前に、呆然と立ちつくす男達の姿。その姿に、悲しさと希望を垣間見た気がする。

2002/12/10

(評価:★4)

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