コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ハウルの動く城(2004/日)

木村拓哉の好演が、まったく予想していなかっただけに大穴
てれぐのしす

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







あの戦争を起こしていたのは、誰よりも戦争を憎んでいたハウルその人だった。子供のとき契約した悪魔の正体は、カルシファーというユーモラスな風貌をした「混沌」であり、ハウルは幼くして魔王となる将来を約束されてしまったのだ。

荒地の魔女はハウルの背徳を愛し、師サリマンはハウルの能力を惜しみ、ソフィはハウルの弱さを愛した。しかし奪われることと、従わせられることから得られない大切なものを、ハウルはソフィから「愛されること」によって開眼し、契約に勝利する。

カルシファーはハウルの少年時代の情緒の顕在化であり、ハウルの能力の象徴でもある。しかしそんな小難しいことは、ソフィのぶっかけた水ですべて吹き飛んでしまう。そうだ、愛に勝るものなど存在しないのだ。呪文の詠唱も、魔方陣も、触媒も、みーんな無力である。愛を知る人の、「おばあちゃんが死んじゃう!」という無欲の気持ちの前では。

しーんぱーいないからねー(中略)さいごにあいはかつー♪

という解釈しかできなかった。原作とか読んで本作をわかりすぎるくらいわかっている人は、このアホな仮説を「ほほぅ…」とだけつぶやき読み飛ばすのが大人というもの。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (8 人)煽尼采 わっこ[*] 死ぬまでシネマ[*] 映画っていいね[*] つゆしらず[*] ebi[*] アルシュ[*] きわ[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。