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[コメント] 3人のアンヌ(2012/韓国)

またしても見てしまうホン・サンス作品。この何気ないのほほんとした空気感が好きなんだよな。今回はフランスの大女優イザベル・ユペールを迎えて3つの、ある意味人を食ったような軽妙なお話である。
セント

**ネタバレ注意**
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ところが西洋の大女優を主演させてもサンス節は全く変わらず、全然違和感がない。韓国ではリゾート地らしいが、日本だったらどこか田舎の海水浴場としか思えない海辺が今回の舞台。俳優も美男美女が出ているわけではない。

今回初めて感じたんだけど、この光の淡い空間、そして日常が非日常に変わるリアル感はロメールですよね。今まで全く気付かなかったことが恥ずかしい限り。うん、そうなんだ。サンスはロメールを意識している。それだったらイザベルを持って来る意味も分かるような気もしてくる。

サンスの新たなる意気込みが伝わってくる野心作である。脇役もあまり演技していなさそうでなかなかいい。ムン・ソリなんて後で調べて気づいたよ。15キロは太ったのではないだろうか。さすが、ムンソリ。

まだまだサンスの映画愛は試行錯誤することだろう。ずっと見守ってやりたい。そんな映像作家である。

(評価:★4)

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