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[コメント] ウィークエンド(1967/仏=伊)

ゴミ回収作業員が語り始めるまでは、とにかくネタが尽きないくらいに面白かった。
くたー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







延々とステキにクダラナイ渋滞シーンをはじめとして、電話ボックスシーンやらブロンテ嬢とのやりとりやら、エピソードの一つ一つがかなりツボ。田舎町でのピアノ演奏シーンでノロノロと回りつづけて、聴衆の無関心そうな姿を延々と写す無愛想なカメラも(イライラの一歩手前で)意外とイケる。

ジョー・チップさんもご指摘のように、あの俗物夫婦が(個人的には)この映画の面白さの要だったような。映画が脇の人間を通してひたすら語り口調に突入しようとするトコロを、あの夫婦が俗物っぷりを発揮して、「そんなの知るか!」「しゃらくせえ!」とばかりに殴る、蹴る、盗む、火をつける、ってな調子なので、ゴダール氏の語りにしばし辟易する自分としては、こんなにあり難い存在もない。ゆえに終盤に演説口調が復活したのが残念。消費文化のなれの果てなんかよりも、ひたすら黒い笑いに浸っていたかった。

でも考えてみればこういう楽しみは、多分監督の主旨ではないんだろうけどな。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)けにろん[*] crossage[*] マッツァ[*]

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