[コメント] 祭りの準備(1975/日)
地方の閉鎖的な社会、お隣り感覚の性交渉、『ラスト・ショー』との近似性を感じさせながらも、このエネルギッシュさと湿度の高さ。まさに純日本産の青春映画。
国の面積と風土の違いは、やはり大きいってことでしょうか。煮詰められたようにコッテリと濃厚な人間関係。しかも逃げ場を失ったクセ者揃いときたからには、こんなとこで多感な時期を過ごしたら、ホントどうなるんだろうか・・・。
喜怒哀楽をふんだんに盛った展開、エネルギッシュな演技、自己主張の激しい音楽。本当だったらどれをとってもあざといというところなのだろうが、それぞれの要素が絶妙に呼応し合っているので、痛快なくらい気持ちがいい。とりわけ多分に毒を含んだ濃い口のユーモアと、時折ハッとさせる色彩を散りばめた映像、美術が素晴らしい。
役者はみんなそれぞれ熱演。原田芳雄がギリギリのところで見せた優しさに、思わずホロリとさせられてしまいました。竹下景子は清純な魅力全開というよりは、清純さゆえの怖さ爆発。
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