[コメント] 黄金時代(1930/仏)
再見。『エル』の原型男が出てくるわで、こりゃあブニュエル映画ダイジェストだ。いっぱい氏の映画を見た後に見ると、面白さ倍増。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
『エル』の妄想、不可解な振舞いをするブルジョアでうめられた『皆殺しの天使』のサロンの風景、『嵐が丘』の狂気の愛のバックに流れる素っ頓狂な「トリスタンとイゾルデ」の「愛の死」、さらには盲人の登場が『忘れられた人々』すら思い起こさせるし。他にも足フェチや痛快な宗教のうっちゃり方等々・・・もうこれは、ブニュエル氏のエッセンスで固められただけの映画。でも痛快この上なし。
でもって、結局はこれらの人間に対する興味は、サソリの生態を覗くのと同列なワケなんですね。アリンコのような群集と、(同族嫌悪か?)虫を踏み潰すシーンがヤケに印象に残る。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。