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[コメント] 家族を想うとき(2019/英=仏=ベルギー)

もう、見終わった後には、どっと疲れました。でも泣いてるヒマはない。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







とーちゃんは夢見る。家族との幸せな生活を。そのためには稼がなきゃ。そのためには稼げる仕事をしなくちゃ。そのためには車を買わなきゃ。そのためには奥さんの車を売らなきゃ。

だからとーちゃんは耐える。一日14時間働いても耐える。かーちゃんも耐える。バスで移動しても耐える。でもにーちゃんは堪えない。子供時代なんてそんなもんかもしれないが、結果、とーちゃんもかーちゃんも耐えに耐える。でも上がっても上がっても、どんどん滑り落ちる。何がいけないのか?何をどうすればよかったのか?誰が悪いのか?家族が悪いのか?社会が悪いのか?

と、どんどん重い気持ちになっていく。これは他人事じゃない問題だし、余裕なんて持っていない。思い通りにならない。そして光明の欠片も見えないまま映画は終わる。いや、あれは光明だったのか?

ひとつ、涙が出そうになったシーン。にーちゃんが万引きで捕まった時、とーちゃんが仕事を休んでも警察署に行ったときの警官の言葉。「君には家族がいる」。これがすべて。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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