[コメント] ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書(2018/米)
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日本ではほぼ同時期に公開された2作。どちらも現役のニクソン大統領に対する不正を告発する内容で、ウォーターゲート事件「まで」と、「から」の内容でしたね。ばんばん実名人物が登場します。もうひとつ『大統領の陰謀』('76)もそうだが、悪いことは「悪い」と、大統領相手であってもちゃんと追及できる国なんだというのは、ちょっとうらやましいし、そういうものがちゃんと「映画」になるというのがすごいし。わが国では、報告書の改ざんとか、日誌の隠蔽とか、ため息が出そう。今の時代にこんな映画が製作されるのは、少なからず、トランプ大統領に対する、ハリウッドとしての「意思」を感じる。(企画自体はきっと就任前からのものだろうけど)。
映画は、メリル・ストリープ主演。そしてアカデミーの主演女優賞にノミネート、というのは、なんだか年中行事みたいだが、実在の人物の苦悩と決断を、力強く演じていました。ややもすると、「現場」のトム・ハンクスのほうに目を奪われがちだが、「会議室」側の描写に力を入れたのが特徴ですね。その重大さを「トム・ハンクスの妻」の言葉で補っていたのは、ちょっと残念。そして彼らの苦悩と決断は、「後編」にも続くので、すごいです。
ブルース・グリーンウッド演じるマクナマラが、「ケネディもジョンソンも手ごわいが、ニクソンはクソだ!(クズだ!だったかな?)」といっていたが、すっかり大悪党だ。トランプも、ある5年ぐらいしたら、そんな映画ができるのか?
この映画、凝ったカメラワークをしてるなと思いました。私は好きです。作風はこれが「スポ根」で、「後編」は「プロフェッショナルもの」かな?
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