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[コメント] 午後8時の訪問者(2016/ベルギー=仏)

まず、医師としての主人公に頭が下がると同時に、その職業はこんなにも気の休まらない日常を過ごしているのに驚かれた。もちろん映画の中の話だが、その向こうに、本当の医師が見えた。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







事件の真相が判明しても、決して心晴れるものではなかった。最後、「犯人」と対峙したジェニー。「ただの死体だろ?」「私たちの中では生きてるわ」。この「私たち」という言葉がすべて。男は「息子が声をかけていたら」「先生がドアを開けていれば」と他人のせいにしながらも、それがただの言い訳でしかないことは、自分でも判っている。認めたくなかっただけ。

男の家族のことを思うと。秘密を抱えて、吐くほど悩んだ息子はどうなるだろうか?後味は重い。

ジェニーの医師として、人間としての姿に心打たれた作品でした。

(評価:★4)

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