[コメント] ハドソン川の奇跡(2016/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだたった7年前の出来事。世界で報道された「表」の部分と、あまり知られていなかった、その後の「裏」の部分。
もっと「事故」に重点を置いた「パニックムービー」的なものを想像していたが、その後の「裁判」とも言うべく委員会の告発があり、それを通して、あらためて事故の緊迫した出来事が鮮明になっていく。
そして本筋というべき、その事故の映像。ギリギリの決断、緊迫した機内、管制官とのやりとり、川への不時着、そしてその後の、遊覧船や救助艇の手に汗握る救出劇。一番最後で機長が「君(副機長)や、救助隊のみんなのおかげだ」という言葉が印象的なのは、その部分を実に丁寧に描いているからだと思う。
そして「裏」の部分、委員会の告発。「着水」を「墜落」と執拗に言い連ねたり、左エンジンがまだ動いていたはずだとか、家庭に問題が?とか、なんかいろいろフェアじゃない。それでいて、シュミレーションの回数を聞かれたら「17回」とちゃんと答えたり、ちゃんと理の通った反論ならば、すみやかに受け入れたり。
この心の底からの正義の「表」と、何事も白黒つけたい訴訟社会的「裏」の部分と、どっちも「アメリカ」だなって強く思う。(余談だが、「グレー」が好きな日本人。豊洲市場の盛り土の「だれが指示したか判らない」とかのニュースは、アメリカではありえないんだろうと思う)
トム・ハンクス、今年はもうすぐ公開の「インフェルノ」とあわせて3本の主演映画が公開される。最近少し見ないなぁとか思っていたが、まだまだ元気ですね。競演のエッカートとあわせて、とても素敵でした。
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