[コメント] ライラの冒険 黄金の羅針盤(2007/米)
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破格の制作費をつぎ込んだ、超大作ファンタジー!というジャンルは正直いってもう飽和状態。大ヒットの『指輪』『ハリポタ』シリーズがすでにあり、各社2匹目3匹目を狙ってくるも、見る側は「またか」の印象。それでも『ナルニア』第一作は大ヒット。しかし『エラゴン』あたりから神通力も消え、「ダメなものはダメ」になってきた。
それでも地味なキャストだった『ナルニア』や『エラゴン』と比べ、もしかしたら『指輪』よりも豪華なキャストかもしれない。しかしその豪華キャストを生かしていたとは到底思えない。勿論主人公はあくまでライラなので、大人たちは割を食うのは仕方ないが、それなりに出番の多かったニコールはともかく「and扱い」のダニエル・クレイグ(私のお気に入りです)なんて、出番は最初の方だけ。『007』繋がりのエヴァ・グリーンとも、『インベージョン』繋がりのニコール・キッドマンとも全く絡みがなかった。
で、かんじんの物語が良く判らない。「ダスト」とは何?「ダイモーン」はスタンド能力ですか?(「ジョジョ」です。判らない方すみません)、コールター夫人も、アスリエル卿も、ジプシャンも、魔女も、気球乗りも、「教権」側も、いったいどういう目的で行動しているのか判らない。(唯一、クマ戦士だけは共感できた)。
そもそも2時間にも満たない時間で原作を表現するには、相当の取捨選択があったはず。『指輪』の1作目の冒頭では、短時間で簡単な世界観を上手くまとめて紹介し、ぐいっと見るものの心をつかんでいたと思う。それにあたる部分がここにもあったんだけど、上手じゃない気がする。少なくとも2作目を見に行きたい!と思わせられなかった。
もう一つ、予告編でライラが気球から落ちてしまい、魔女が助けに飛ぶシーンがあった様に思えたんだけど、そんなシーンは本編でありませんでした。
(1)日本上映にあたりカットされた。 (2)第二作でのシーンの先行紹介? (3)私の勘違い?見間違い?
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