[コメント] 虹の女神(2006/日)
いとおしい日常と身近に居てくれた人に想いを馳せる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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どうしようもなく何かかき立てられるものを感じます。大人げなく切なくさせられます。
そして俳優の演技に納得です。
こういう上野樹里は抜群にいい。『ジョゼと虎と魚たち』や『幸福のスイッチ』のような不器用で突っ張ってるけど弱いところを垣間見せる演技はどうしようもなく好きです。でもそれ以上に市原隼人ははまり役で、演技も素晴らしい。さらに、脇の二人、小日向文世と佐々木蔵之介が、その役柄を見事に押さえていて光ります。
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ただ、2点ほど気になるところがあります。
相田翔子のエピソードは、必要性はわからないではないが、少しきつすぎ。エピソード自体に変な存在感がでてしまい、表現すべき岸田の空虚な胸の内が全体の流れの中にはまってこない。
それから、最後のシーン。
ここは、携帯の待ち受け画面の“虹”を見て泣いて欲しかった。
目の見えない妹が、内容をわからずあの手紙を偶然渡すのは不自然だ。 手紙の内容は確かに入れたくなるが、入れるなら岸田が偶然手紙を見つけるシーンを前に挿入すべきで、最も大事な涙のシーンは虹としっかり絡めて欲しかった。
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と文句を付けながらも、評価は満点にしてしまいました。それは、たぶん日常の描き方がほんとに愛おしく、素晴らしく秀逸で私の琴線にしっかり触れるからだと思います。 たぶん、これから何度も観てしまう作品です。
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