[コメント] コレリ大尉のマンドリン(2001/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ラブストーリーである。それ以外に何も言えないだろう。ストーリーとしては月並み(どことなく『パール・ハーバー』とも似ている)。よくあるパターン。映像的にもいくつも不都合性が見受けられる。
しかし、決してこれが悪い作品と言う訳ではない。いや、むしろスマッシュヒットを喰らった感じ。キャストが異様に豪華なのももちろんながら、さすが一流。主要メンバーの表情の変化が実に素晴らしい。明るい青年だったマンドラスが帰国したとき暗い目つきに変わっているところとか、ペラギアの揺れる女心を目で表現しているのはさすが。この作品は登場人物の目がポイントだと思う。ジョン・マッデンの、『恋に落ちたシェイクスピア』でアカデミー7部門を取った実力は伊達ではない。更にギリシアの美しい自然(正確に言えば海の透明度)が花を添えている。間違いなく良質映画である。
ちょっと不満なのがニコラス=ケイジで、いくら実戦経験無いって言っても、あんな腰が引けた将校があるだろうか?軽機関銃を撃つシーンは、ちょっと格好がおかしい。
イタリア軍を映画の題材にすると、どうしても中途半端な描き方しかできないので、消化不良な感じを受けてしまうものだが、これは監督がイギリス出身だけに、その辺は殆ど斟酌せず、ぱっと思考を切り替えてるところが、かえって良い効果を生んだと思う(みなさんの映画評見ると、それだけでは無いみたいですけど)。
しかし、主演のペネロペ・クルスは上手いねえ。ファンになりそう。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。