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[コメント] 刑事コロンボ さらば提督(1976/米)

意欲作であることは認めるけど、コロンボである意味が無くなってしまい、結果的にちょっとだけ残念な話になってしまいました。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 犯人視点で事件を見る、いわゆる倒叙ミステリの草分けの本シリーズだが、時折変化球を投げつけることがある。コロンボ役のフォークが監督した『パイルD−3の壁』なんかがそれにあたるが、本作もかなり捻った物語展開を見せる。

 ここでは最初に犯人が特定されず、更にコロンボお得意の追いつめで犯人と目される男チャーリーをどんどん丸裸にしていくのだが、途中でチャーリーが殺されてしまう。いつもの推理が的外れで苦笑いのコロンボがなかなか楽しい作品。

 ただ、一旦持ち直してしまうと相変わらずの物語になり、更に推理時間が短くなるために話が性急になりすぎてしまって後半ばたばたと物語が終わってしまうため、話全体としてせわしない印象もあり。それに、これでは普通の推理ものと同じになってしまって、個性を出すつもりが逆に没個性になってしまった印象もあり。

 最初犯人と目されていたチャーリー役のヴォーンがいかにも犯人らしさを漂わせていて、存在感があった事くらいだろうか?そうそう。今回は珍しくコロンボに相棒がついたけど、理由も告げられずに延々とコロンボの指示に従うしかないってのはストレス溜まりそうだな。

(評価:★3)

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