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[コメント] 風と共に去りぬ(1939/米)

この映画の一番の見所は、彼女の周りだけ濃密な空気が澱み、長く一緒にいるだけで窒息しそうな気分になるスカーレットをビビアン・リーが演じ切れたと言う点にあるのでは?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 「この映画を観ることなしにハリウッドを語るなかれ」かつてそのように言われていた。これは現代でも十分通用するだろう(むしろ観ない方が“今の”ハリウッドを語る上で大切かも知れないけど)。それだけのパワーを持つ、「これぞハリウッド」と全身で主張しているような作品である。

 何しろその派手さ、音楽、濃厚すぎる愛憎劇、男そのものを思わされるクラーク・ゲーブル、そして何よりビビアン・リー演ずるスカーレットの性格のきつさ。これらが見事に画面に収められている(何となく画面からはみ出しているかのようにも見えるが、そのことは置いておこう)。

 この作品は何でも役者選びにえらく難航した上、脚本は撮影終了まで何度と無く直され、しかも監督まで替わったそうで、制作者デヴィッド=O=セルズニックの並々ならぬ苦心の末出来た作品らしい。この出来を観ると何となく納得してしまうけど。絶対忍耐が必要な作品だ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)TAKAどぅ〜[*] けにろん[*]

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