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[コメント] トラック野郎 度胸一番星(1977/日)

実は私は本作がシリーズの中では一番好きです。このバランスを欠いた無茶苦茶さこそがシリーズのエッセンスを全て詰め込んだように思えます。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 これまでのシリーズのヒットで確実に数字が取れることが分かったためか、あるいはマンネリズムを払拭するためか、本作は色々な意味で実験を行っているのが特徴。ただそれが上手く働いたとは言えず、逆にバランスを崩したとして、本作はシリーズの中でも評価はあまり高くない。

 実際本作は詰め込み過ぎも良いところだし、片平なぎさとの恋愛話・千葉真一率いるジョーズ軍団との戦い・ラストの爆走の三つの物語がそれぞれの話に関連を持たないという物語上致命的な欠点はある。だが、それが本作の最大の面白さ。

 とにかく今回はあり得ないような事が詰め込まれているのだが、一々数えてみると、冒頭で突然幽霊が現れる(単なる見間違いのように思えるのだが、あれは本当に幽霊か、あるいは後に待つ運命を暗示していたのかも知れない)、大凧に捕まって本当に空高く舞い上がる桃次郎と金造。ぼーっとしていて崖から身を乗り出し、空中を歩く桃次郎(マンガではあっても、本当に実写でやるか?)と、馬鹿馬鹿しい物語が展開していったと思ったら、本当に桃次郎の恋が実ってしまった。という、シリーズ中唯一の例があったりする。で、「落とし所は?」と思ったところで悲劇が…最後の爆走は涙をこらえ、死をも覚悟して意地で走り回る。  観てる側としても感情の起伏が激しく、ジェットコースタームービー的な快感を得させてくれる。  それに今回はキャラが立ちまくってるし。いろんな感情に引きずられる桃次郎もそうだが、ジョーズ軍団を率いる千葉真一の無茶ぶりもシリーズ最強。それでこの二人の間に挟まって時に怒鳴り、時にしなだれかかる夏樹陽子と八代亜紀の対比も良い。それに片平なぎさの清楚さは、シリーズ随一だ。  バランスは無茶苦茶だが、その無茶苦茶さが愛おしい、私にとっての「トラック野郎」ナンバー・ワン作品。

(評価:★4)

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