コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 華麗なる一族(1974/日)

原作を読んでみたくさせるには充分な作品。もっと緻密なプロットで読んでみたい。それにしても濃い作品だったなあ。
甘崎庵

 山崎豊子の同名小説の映画化作品(原作は未読)。銀行の名前など、現実に即しているため、当時問題作と言われていたらしい。

 内容としては、日本の経済界と政界の癒着について事細かく描かれており、本当にどろどろとした、それでも興味深い作品ではあるが、何にせよちょっと長すぎるんじゃないか?この濃い内容で3時間以上にも渡る作品を作ってしまうとは、監督も凄い人だ。観終わるまでにすっかり消耗してしまった。

 経済界と政界の癒着は前々から色々言われていたが、日本経済が右肩上がりの発展をしていた時はそれに目を瞑っていたのだが、バブルが弾けて以来、無茶苦茶言われるようになってしまった。多分これが書かれた時代だと、ブラック・ジョークとして受け止められていたんだろうな。

 かえって今だからこそ、再評価されるべき作品ではないかな?今は皆が鵜の目鷹の目で「こんな日本に誰がした」という説明、スケープ・ゴートを求めているんだから。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。