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[コメント] 新仁義なき戦い 組長の首(1975/日)

悪くはないんだけど、なんか不完全燃焼。やっぱり菅原文太の扱いかな?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 このシリーズで一番の関心はやっぱり菅原文太の立ち位置になるだろう。仁義なき戦いでは広能という、義理人情を重んじ、いつも貧乏くじを引きながら耐え続ける男を演じ、それが大きな受け要素だったのだが、新シリーズになると、随分性格も違った役をやるようになってきた。この作品の黒田役も、やっぱり耐える役割を与えられているものの、その耐え方が、いかにも自分の立身出世をちらつかされて。という感じで、今ひとつ感情移入が出来にくい。そのためには平気で裏切る…と言うほどではないけど、人を蹴落とすことが当たり前になってるし。

 で、結果的に黒田が得たものは何かというと、組の杯をもらったというところで終わる。あれれ?それだけなの?本当だったら、こっから始まりじゃないの?折角だからこのままもう一作くらいこの話を引っ張って欲しかったな(実際後一作あると知ってたので、てっきりこの後の話かと思ってた)。

 人間同士の争いよりも機械関係が多くなったが、演出の派手さと容赦のなさは相変わらず質が高いのだが、物語とはややちぐはぐな部分もあり。なんかあんま盛り上がらないから、無理矢理暴力シーンやカーチェイスシーンを入れたような感じもあり。

(評価:★3)

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