当時流行になっていた携帯小説。なんか本当に流行っていたようで、現に私の知り合いでも小説投稿していると言っていた人もいた（中身は見せてもらえなかったが）。

　その中で最大のヒット作が本作の原作「恋空」だった。

　しかし、ネットではこの作品の評価は散々だった。曰く物語が単純すぎる。行動の因果関係があまりにストレートなので底が浅い。話に詰まったら難病にしてお手軽な涙を演出する。等々。

　そこまでぼろくそに言われるほどの作品なので、ネタにはなるだろうということで拝見してみた。

　うむ。確かに言われたとおりの作品だった。

　しかしながら、底は浅くても演出はきちんと映画にはなってたところがおもしろい。

　実際、これを観てそのまま「ひどい作品」とは言えないのも確かなのだ。

　理由として、この程度の作品が映画には多いという、笑えない事実があって…

　敢えて本作に文句を言うなら、「凡百な作品の最も凡百な部分を切り出して並べた作品」と言うところになるんだろうか？

　何らかの行為をしたら、必ずその結果が起こる。その陰我か関係を良しとするか悪しとするかで評価は変わると思うのだが、その単純さにはまること自体できず。