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[コメント] パリの恋人(1957/米)

ストーリーはほとんどあって無きがごとし。本当にお洒落さだけを追求したような作品となってしまいましたが、こういうのも時には良いですね。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 ヘップバーンの魅力満載で作られたコメディ・タッチのお洒落な作品。そもそも原題の『Funny Face』と言う題自身ヘップバーンの愛嬌ある顔立ちを指して付けられたとも言われているだけに、その笑顔の魅力を存分に引きだそうとした、ある意味最も正しい作り方をした作品とも言えよう。ここでのヘップバーン演じるジョーの描写が面白い。自分の顔のことなど興味が無く、考えはもっぱら哲学的なものへと向かっているが、その実哲学についてもあんまりよく分かってない。恋愛には奥手で結構なドジ。と、まあ小妖精ぶりが堂に入っていて、こりゃ男だったら、くらっと来るよ。同年に製作された『昼下がりの情事』とは違った魅力に溢れていた。

 又、冒頭からラストまで良質のダンス・ナンバーが揃っており、ここにアステアを持ってきたのも面白い。既に年齢的にはヘップバーンとは釣り合うような人物じゃないけど、この人ほどダンスを楽しそうに踊れて、しかも相手役の魅力を引き出せる人はいない。

 そこに小洒落た会話や豪華な衣装、小道具を持ってきて、底抜けの明るさを演出。本当に楽しい作品だった。

(評価:★3)

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