コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] SAYURI(2005/米)

なんでもスピルバーグはこれを黒澤明を自分の元に呼び寄せるために買ったとか行ってたそうですが、ほんまですかね?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 海外においてはとても奇異なものに映る芸者の生き方はどのようなものか。と言うのを紹介したものだが、日本においても庶民にとっては芸者なんて全然知らないものなので、日本で観ていてさえ、かなりエキゾチックな作品に見えてしまう。その辺もあってか、設定のおかしさはほとんど感じずに終わった。実際私とはほど遠い世界なんだから、日本が舞台でも分からないから。

 これが日本で作られていたなら、もっと置屋の苛めやもっと心情的にドロドロ下ものになったのかもしれないが、そこはやはりアメリカ。そう言ったシーンは可能な限り描写を軽く、むしろ純愛路線で話を持っていったのはなかなか上手い方法。人間関係の複雑さはすっぱり切った方が実際描写的に良くなる。描写不足を指摘する必要は無かろう。  本作の場合主要キャラを中国人俳優に演じさせたために、少々奇異な感じを受けなくもないが、元よりさゆりは日本人離れした容貌が求められていたのだから、その辺は仕方ないところか。ツィイーほど目鼻立ちがすっきり通って、日本人離れした日本人なんてのは確かにいないからね。

 物語においては…数奇な芸者の運命を描いたものと言っても、主軸が「あしながおじさん」っぽいからなあ。テンポが良すぎて余韻を感じる間もなかった。基本的には美しい演出を観るための作品だと割り切った方が良さそう。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。