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[コメント] いとこのビニー(1992/米)

私にとっても貴重な映画の一つです。マリサ=トメイがなんと言っても最高ですが、みんなキャラが立ってました。…ちなみにラルフ=マッチオ、この年30歳と言うのは信じられない事実。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 私は映画というのは冒頭を観た時点で良質かどうか、一旦判断する傾向があるのだが、そう言う意味では、この作品の冒頭5分の評価は“最低”だった。30分観て、ペシの笑えないジョークと行動を見て、ますます駄作を確信。

 大概ここで悪い評価だと“駄作”と決めつけるものなのだが、本作はちょっと違った。むしろ30分を過ぎた辺りから、徐々に面白く感じられるようになってきた。ペシの奇矯な行動にも慣れてきたし、思ったより彼の役がまともなのが分かったので、純粋に物語に楽しめるようになったし、後半の30分は全く画面から目を離せなくなってしまった。

 全く期待してなかったのに、こんなに面白かったと言うのは、私にとってとても貴重。こんな作品もあったんだね。

 この作品はなんと言ってもキャラが立っている。主人公のショーン=ペシは最初はただのトッポい兄ちゃんかと思っていたら、物語が進むに連れて俄然輝き出すし、全然年を食ってないラルフ=マッチオも情けない青年役を面白く演じていた。だが、本作での圧巻はなんと言ってもマリサ=トメイだろう。その年のオスカーは伊達でなく、本当に生き生きとしていた。ただの派手好きな姉ちゃんと思ったら、実はかなりの切れ者という構成も良し。

 特に後半の質は高いし、ちゃんと理論的に逆転劇を演出していて法廷ものとしてもウィットが利いているので是非鑑賞をお薦めしたい作品だ。

(評価:★4)

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