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[コメント] ジョー・ブラックをよろしく(1998/米)

素晴らしい!私の愛する人への気持ちを改めて確認した・・・・・・パパ、ジョー、スーザンの3人にアリガトウを言いたい
starchild

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 この映画を観た方にだけ・・・・・・

 まずジョーを演じたブラッド・ピットが素晴らしかった。ただただ人間世界を知らない者が右往左往するのではなく、人間では身に着くことのない威厳を備えた「死の神」が人間世界を体験していく様を見事に演じ切っていたと思う。ピーナッツ・バターの食べ方。人間を見つめる仕草。ただそこに立つ様。傲慢な人間の御し方。少しずつ愛を知っていく様。キス。SEX・・・・・・etc。あの深く澄み切った目が全てを物語っていた。

 次に、ビル&パパを演じたアンソニー・ホプキンス。私は、この役柄の彼が今までで一番好きかも知れません。サーだからこそ演じきれたのか、死と対峙しながらも生きるその様が素晴らしかった。これまでの人生を表すかのように目の周りによったシワが、その目を一回一回閉じる度に深さを増し、そしてその目で娘を見つめる眼差しには、無言の愛が一杯詰まっていた。

 そして何よりもビルの娘、そしてジョーの恋人役であるスーザンを演じたクレア・フォラーニの澄み切った美しさに感動した。私にとってはジョディー・フォスターに似た、賢人さを兼ね備えた気品のある透き通った美しさに出会えた。そして、彼女が見つめるその瞳は、相手の心の最も純粋なところに差し込むような眼差しを持ち、彼女の心の奥から流れる涙が時にその瞳を濡らす様は、彼女を天使のような美しさに輝かせていた。一人の男として彼女に惚れずにはいられなかった。素晴らしい女性に出会えた。

 この3人が織り成す「時」には、落ち着いた「リズム」があった。そのゆっくりと流れる時間は決して3時間という上映時間を長いとは感じさせず、それぞれが大切にしているリズムを映し出すために必要な時間であったと思う。確かに、長いと感じる人は多いかも知れないが、この3人の人間(一人は人間を知っていく役)を映し出すには、最高のリズムだったと思う。

 そのリズムが生かされる瞬間がドリュー(ビルを社長の座から引き摺り下ろそうとした&スーザンと恋仲!?だった男)にジョーが正体を明かす時だ!この時のギャグも秀逸だが、その時のジョーとビルのコラボレートが堪らなくいい!この時の軽快なリズムは、それまでゆっくりと流れていた時間があったからこそ生かされる。ジョーがドリューに下す最後の一言も絶妙だ!(思わずガッツポーズしてしまった。)

 最後に、私がこの映画に★5を付ける理由は、スーザンのラストシーンでのセリフである。コーヒーショップで出会ったあの人に「僕を好きだよ、って言った」と言われてスーザンは「いいえ」と答える。そして、「とても好きって言ったのよ」・・・・・・恥ずかしながらこんな告白を私も今の愛する彼女にした事があり、この映画の中で今一度愛する人への気持ちを再確認していた私にとってはこの上ない喜びのセリフだった・・・・・・ちょっと最近うまくいっていなかったのでこの映画にアリガトウを言いたい。私はまた映画に教えられた。

 私は改めてジョーに「何か恐れることがあるのか?」と聞き「君は大丈夫だ」と言われるような人生を送るために頑張ろうと思う。明日、彼女に会いに行こうと思います。

                             (2001.12.28)

(評価:★5)

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