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[コメント] 生きものの記録(1955/日)

俺は長崎生まれだ
starchild

別に長崎で育ったわけじゃない。原爆を体験したわけでもない。長崎で育ったおふくろに育てられた。

日本を出て7年。南半球地帯にいれば、必ずと言っていいほど日本賛歌を受ける。俺は黙って聞く。そして、最後にゆっくりと話をし始める。戦後日本が復興して経済的地位を得るまでに生半可な道を通ってきたわけじゃないこと。そして、失ったものや、麻痺した現日本人の感覚を。お金と平和を羨み、自分たちの置かれている状況を嘆くかのように話を続けていた外国人たちは、目の色を変えて話を聞く。今俺が住んでいる南米のコロンビアと言う国は、国情は違えどアメリカに追従することで自国の平和を軍事力で保っている。今ちょうど次期大統領選挙期間だが、誰が麻痺してしまっているのか、闘うという事はどういうことなのか、個人個人ができると言うことはどういうことなのか。何よりも先行きが見えないことの恐怖が大きいのを感じる

地球が燃えている

劇中の工場のように現状を維持するために、俺の脳内を巣くってしまった不必要なものを燃やした作品

生きものの記録。黒澤のおっさんとんでもねぇぜ。「こいつはすげー」と終わりの下りに独り言を連呼した30歳を迎えて一本目の映画。性根を据えてまたやり始めるぞ

(評価:★5)

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