コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 愛に関する短いフィルム(1988/ポーランド)

おばちゃん「あんたテレビでいつも見てるよ。がんばりなね!」
芋虫

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







あるいは眼差しOR共有に関する短いフィルムだと思う。大分前に見たから細かい所は忘れたけど、確か男の子ははじめは双眼鏡で覗いていたんだけど、双眼鏡じゃ満足できなくてどっかから望遠鏡を盗んだはず。でその望遠鏡を使って女の部屋を覗いてた。さすが望遠鏡というか向かいのマンションからでも女の部屋の様子を事細かく覗けたのでした。で男の子の存在に気付いた女は自分の部屋から双眼鏡を使って男の子の部屋を見るんだけど、双眼鏡だからあんまり男の子の部屋の様子を知ることができないの。でも男の子の部屋に行って望遠鏡を使って自分の部屋を見ると丸見えなのが分かる。ようは男の子が長い間何を見ていたのかが分かる。つまり双眼鏡では相手の存在を認識できないが、望遠鏡では認識できるからずっと見てるとそりゃー何かしらの感情が湧いてくるだろうおいって話ですな。これは言い換えるとテレビでよく見てた芸能人が死んだのを知った時に悲しくなるようなものかな。芸能人はこっちのことなんか知らん。ようはこっちが一方的に芸能人のことをテレビを通して見続けただけで。この話の男の子も望遠鏡を盗んで一方的に女と時間を共有したのが過ちでした。でも人って長い時間を共有したものには愛着を持つよね。例え血が繋がってない親子だって生まれた時から一緒に生活してれば本当の親子以上に愛情が湧くのと一緒で。たとえどんなに嫌な奴でも長い間時間やら何やらを共有したらそこに自然と愛情が沸いてくると思う。そんな努力次第でいくらでも芽ばえるものが愛なんだとしたら素敵だと思う。ひょっとすると国とか人種とか宗教とかなんとかそんな形でお互いを分けて共有しようとしないから愛が生まれない→戦争するんだと思う。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。