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[コメント] 評決のとき(1996/米)

映画全体としてはそれほどのものではないが…
NORIKO

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







裁判のおわり、例え話のレイプされた女の子が白人だと言うことによって、皆が「レイプされた」というだけで黒人少女を思い浮かべてしまうという差別意識を「おまえら皆差別してんじゃん」って指摘するところは、まぁ良いと思う。映画を通して黒人サイドも白人サイドに負けず薄汚いのもいい。                                                    けれどもストーリーとか内容だけじゃなくて、もっと画とか音楽とかそういったものを使って皮肉ってほしかった。この映画の中心となる裁判最後のセリフのやり込め方というか指摘の仕方のうまさに見合った映像の写し方をしてないから、見ている側までを差別意識の持ち主として指摘することができず、むしろ自分とは関係ない(少なくとも自分は差別なんかしない)と思わせ安心させてしまう。これでは結局、この映画自体皆の差別意識に支えられている単なる、というか見る者の上から見下している態度を気付かせないで差別を考えさせる分悪質な、見世物になってしまう場合もあるかもしれない。                                                            あと、あのセリフの意味がわかんない人っているんですね。これはまた別の問題ですが。

(評価:★2)

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