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[コメント] 第七天国(1927/米)

「僕は出来のいいヤツだからね」というちょっといきがったセリフが最後になって効いてくるのなんのって。(02.05.03 フィルムセンターにて再度観た結果4点から5点へ変更)
なつめ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ディアンがあの部屋を初めて訪れたときに彼女の髪が少し揺れることで窓から吹く風のおだやかさを感じ、ここは本当に天国っぽいなあと思った。シーコウは口は悪いけど、いざという時に行動できるのがいい。ディアンが、シーコウの後ろで服を持って立っているところ、それに気付いたシーコウが服をバッと取って自分で着て、でも顔がにやけているのがほほえましくて楽しい。

“天国の部屋”へたどり着くまでの彼の足取りと、上から映したらせん階段に彼がのぼってくる90度回転した姿を配置した映像がものすごく印象的だった。そして、「ディアン!」の字幕のあの大きさ! 彼の見えなくなった目は、言葉どおり彼女の姿が焼きついたような目をしてた。

自信家というほどではないにせよ、「僕は出来のいいヤツだからね」というセリフを何度か耳にしたときにちょっと言いすぎ? と思ってた。が、最後、目の見えなくなった姿で彼女の前に登場し、「でもじきに見えるようになる」という言葉のあとにこのセリフを言われたら、もうしみてしみて泣くしかなかった。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)muffler&silencer[消音装置] くたー[*]

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