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[コメント] 桃さんのしあわせ(2011/中国=香港)

「義理の息子」というと「娘の婿」という意味が一般的だと思う。しかし、ここで使われた「義理の息子です」という表明は、「血はつながっていない、しかし息子だ」という宣言に思えた。そして、それを聞いたときの桃さんの、かみしめた喜びと誇らしい表情。
なつめ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







プレミア映画祭のあと、“息子”が“母”の手を取ってつなぐシーンがよかった。それから覚悟を決めた夜、桃さんのグレーの靴下のたるみを直すところとか。

桃さんの元気なとき、病気のとき、片麻痺の様子、もう長くなさそうな顔色、それら外見のつくりかたの違いが完璧この上なかった。

それにしても、老人ホームというのは万国共通なのかなあ……。この世界では、(できれば仲の良い)家族がいて会いに来ることがステイタスの一つなのではないかと思った。自分の親、そして自分自身の老後についてもしみじみ考えてしまったので、思っていたより冷静に観てしまった映画だった。

(評価:★4)

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