[コメント] レ・ミゼラブル(2012/英)
映画を見終った人むけのレビューです。
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最後にジャン・バルジャンが天に召される際に、まさか司教さんが手を広げて迎えてくれるなんて思わず、最後にも泣きました。ジャン・バルジャンはコゼットが心の支えであったと言い、もちろんそれは真実であると思います。でもやはり、最初に愛を与えて愛というものを教えてくれたのは司教さんなのだと思うのです。そこがすべての始まりなのです。そして、愛を注げる存在かつ愛してくれる存在になったのがコゼットだったのではないでしょうか。ああ私は本当に銀の燭台の話が好きだわ。
後半、若者が立ち上がるあたりの話も重要であるとはいえ、ラストがジャン・バルジャンの死ではなく市民の歌で終わるのが解せなかった。なぜ、テーマがずれてしまったような終わり方にしたのだろう、と。
ラッセル・クロウのジャベールは、宿命の敵たりえる存在感アリアリで良かった。ジャン・バルジャン同様、神に向いているのに心のありようが異なる。ジャン・バルジャンも言うとおり間違っていることをしているわけではないのは、確かにそうなのだが。彼の自死については知識としてあったため、唐突な印象はなかったとはいえ、キリスト教を理解しているかと問われれば、心から理解しているとはとても言えない。
エポリーヌが両親に似ず、誇りがあって良かった。切なさを歌う見せ場にぐっときた。コゼット、マリウスの恋に落ちた瞬間に居合わせてしまった時の3人の歌も、その後の独唱も。
大筋の物語は知っていましたが、原作は未読です。だから、あくまでもジャン・バルジャンの人生と「燭台の話」に感想が集約してしまっています。ミュージカルは観ていません。
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