ヘンリー・トーマス少年が裏庭の小屋にボールを投げ入れると、それがぽーんと戻ってくる。その瞬間、20年の時を超えた。

彼はその後ぐれてしまい、不名誉にもカルキン少年の先駆者となってしまったらしい（未確認）。同様に転落しながらも復活気味のドリュー・バリモアが完全なガキンちょで、とはいっても恐らく自分と同い年くらいで、自分はどうにかここまで真っ当に生きてきたことを考えると、20年の歳月の重みを感じる。

チャリで月をバックに空を飛ぶシーン、指を切ったヘンリー少年がE.T.と指を差し出しあう場面（これは勝手にラストシーンだと思ってたけど違った。人間の記憶っていいかげん）、宇宙服の大人たちが親子を取り囲むシーン、ぬいぐるみに同化して隠れるE.T.、冒頭のはちゃめちゃ大騒ぎするガキどもの夜更かし、…ずっと覚えていた場面も、改めて思い出された場面も、全部ひっくるめて確かにこれは「記憶に残る映画」だと思った。

多分これが生まれて初めて劇場で観た映画じゃなかろうか。内容についての分析を許さない思い出の作品。感情が先走ってしまい、下手な文章しか書けなくてすいません。

（2002.3.23）