それは、あのインディのトレードマークとなっているフィードラ帽子。

命を顧みず帽子を大切にするシーンは、単なるコメディと思いきや、少年時代にきっちりとそのエピソードを描いている。

「コロナドの十字架」をめぐって奪い合った盗掘の首領から、１人の男として勇気を称され譲り受けるこの帽子は、インディの父親替わりだったのではないだろうか？インディの父親は彼に対して理解を示さず、不良息子の烙印まで押していた。そんな父親よりあの首領の方こそ父親であって欲しいと感じていたに違いない。

やがてこの冒険を通じて和解する親子。伏線というのはこじつけと言ってもいいけれど、ひとつの小道具が上手く親子関係を表現している。