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[コメント] 赤い月(2003/日)

ヘタレな脚本家井上と、未熟なままベテランと呼ばれてしまうようになった不運な監督降旗によるトンデモ映画。まさかと思うがスカーレット・オハラを描きたかったなんて寝言は聞きたくない。
sawa:38

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







とてもじゃないが文章にすら出来ないので以下箇条書き。

1、台詞が小説的であって映画ではない。脚本の段階でソレが見抜けないのなら、せめて撮影の段階で気がつかないのか?監督による演出不在である。

2、「自由奔放=生きる」という考え方の女性の生き様を描いているらしいが、肝心の「生きる」という描写が薄く、突然の台詞での説明でしか為されないが故、「自由奔放」さのみが伝わってくる。さらに彼女の自由奔放とは単純にSEX願望にしか読み取れない。これは辛い。

3、子供達に父の死をたったの3秒で知らせ、かつて欲しくてたまらなかった若い男の看病に走る母。母の強さや母の激情を表すよりも、母の薄情さと異常な性欲さを表してしまう。このシーンの解釈はコレで良いんだろうか?

4、座位で交わる痴態を子供達に見られた直後に「生きるには愛する人が必要なの!」「あなた達もいつかきっとわかるわ!」ってこのヒロインの正気を疑ってしまう。

中国ロケに金を使い、寒さや群集シーンの大変さを滔滔と語る監督の無能さが寒い。いったい何を描きたかったのか?まさかと思うがスカーレット・オハラを描きたかったなんて寝言は聞きたくない。あまりにも奥行きの無い女性像と、あまりにも下手糞な女優の芝居では何をかいわんやである。

金持ち女の浮気願望とヘタレな逃避行を見ていると、彼女の後ろの方にいるエキストラの一般人の女性たちがどれほど苦労したんじゃないかと想像を掻き立てられ涙が出てくる。そしてアノ女を見て育つふたりの子供の心中察するにあまりある・・・

(評価:★1)

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