sawa:38さんのコメント: 投票数順
コールド マウンテン(2003/米) | 長尺を一気に見せる源は各キャラの芝居の巧さと美しいカメラによる。だが、私ならアノHなシーンは全てカットする。個人的には好きなんだけど、作品的には必要なし。この「良作」には正々堂々と王道を行って欲しかった。そんな力を持つ作品だ。 | [投票(1)] | |
日の果て(1954/日) | 広大なはずのジャングルで繰り広げられる濃厚な密室劇。7人もの男女を深く描き込めたが故に、その誰しもに感情移入して鑑賞する事が出来得る。そしてその「誰しも」という所がこの良く練られた脚本の妙でもある。 | [投票(1)] | |
網走番外地 荒野の対決(1966/日) | 毎回のように作風を変化させる本シリーズ。今作はおふざけを控えめにした作風に切り替えただけでなく、カメラにかなり凝っています。第1作を別格とすれば本作がシリーズのベストだったのかもしれない・・・それもまた寂しい事だけど。 | [投票(1)] | |
リアリズムの宿(2003/日) | この「緩みきった間」が私に微かに刺さる。だが気づくと全身が針だらけで痛みを伴う。この緩さは「感覚の勝利」だ。竹中直人の至高の「間」は作為的な産物だが、本作の「間」は我々の経験値によるものだ。まさにリアリズム。 | [投票(1)] | |
狼と豚と人間(1964/日) | 解答も出口もすべて袋小路の中で圧縮される心理劇。この骨太のフィルムノワールを一級品にすべく高倉健・三國連太郎・北大路欣也がベストアクトを魅せる。私の高倉健に対する評価を今更ではあるが変えざるを得ない。 | [投票(1)] | |
聖獣学園(1974/日) | 裏読みすればキリスト教団体の度量の深さすら感じられる慈愛に満ちた作品。 [review] | [投票(1)] | |
東京ギャング対香港ギャング(1964/日) | 東映の看板スター鶴田と新進気鋭のエース高倉を向こうに廻して一歩も退かぬどころか貫禄で「画」を自分のモノにしてしまう丹波哲郎。私にとって、やはり彼こそ戦後邦画界の旗手だという持論が確認出来る一品でした。 [review] | [投票(1)] | |
二等兵物語 前篇女と兵隊 後篇蚤と兵隊(1955/日) | コメディアンはシリアスなドラマに放り込まれてこそ真価を発揮する。普段の冗舌さが消えた時、そこに訪れる静寂と涙が、普段との格差を倍加させるからなのか。Reviewはラストの台詞に困惑してしまった件。 [review] | [投票(1)] | |
女ざかり(1994/日) | 冗長な文芸映画・・・のはずが、まるでアクション映画と勘違いするような秒単位の凄まじいカット割りにて、何でもないシーンにサスペンス性が盛り込まれてしまった。意図が不明のコノ編集が全篇続く。とっても不気味な作品である。 | [投票(1)] | |
地下水道(1957/ポーランド) | 問題の後半部。数組に分散した登場人物を追う為にドラマ性は浅くなった上、真っ暗な画像が延々と続く。その分「鉄格子」のシーンの鮮やかさは際立つが、ドラマ性を取り戻すには最早手遅れの感がある。 | [投票(1)] | |
どら平太(2000/日) | 楽しめました。・・・ただし、複数の照明によるいくつもの影が伸びる画は興ざめする。粗探ししたくはないが、一瞬にして現実に引き戻される「時代劇」は失格だ。 [review] | [投票(1)] | |
北陸代理戦争(1976/日) | 量産され尽くした実録路線の中の一品。・・・・ではない。驚く無かれ、作品全体が不規則ではあるが非常に軽快なリズムを持ち、それが緩む事無く維持され続けている。脚本の面白さもさることながら、深作監督の感性がかいま見える作品であろう。 | [投票(1)] | |
ひめゆりの塔(1953/日) | 登場人物を誰ひとりとして深く描かない演出は、我々観客に感情移入させる事を拒むかのようだ。パノラマ的な演出も上辺の事象だけをなぞるのに精一杯で、残念ながらこの悲劇性を存分に伝えられなかった。 | [投票(1)] | |
網走番外地 北海篇(1966/日) | 設定はシリーズ中でも珍しく上出来。だが、そのひとつひとつが余りにもチャチでB級臭さが充満している。また、由利徹のオカマネタは目をそむけたくなるも、大原麗子の美少女ぶりに救われる。 | [投票(1)] | |
28日後...(2002/オランダ=英=米) | 金をかけなくても大ボラ吹いて面白い映画が出来るという見本の前半。対して、それなりに金をかけてみた後半は見事にB級アクションに成り下がる。どうしてもアクション部分は入れたいんだろうな、製作者としての保険なんでしょうか? | [投票(1)] | |
トゥー・ウィークス・ノーティス(2002/米) | 女優サンドラ・ブロックの旨みはそのコケティッシュさにある。それを最も知り尽くした彼女自身によるプロデュースは、自虐的なまでに自らをイジリ尽くす。これで光らない俳優はいないだろう。(ファンから見れば)稀にみる成功例と言っても良いだろう。 | [投票(1)] | |
12人の優しい日本人(1991/日) | パロディだろうがコメディだろうが、オリジナルを充分に咀嚼し「日本人」という新たな「味」を調理し直したなら、これはもうパロディとは呼べない。映画の中で脚本がどれだけ重要かが分かる。ただ、これは舞台で見るべきものだとも思うが・・ | [投票(1)] | |
エスパイ(1974/日) | 70年代的カッコよさが満載=すべてが「痛い」。この30年間の価値観と映画技術の変遷に想いを馳せる。そして変わらぬ価値観は由美かおるのオッパイだけだという事実に突き当たるのだろうか・・・ | [投票(1)] | |
世界大戦争(1961/日) | 『ゴジラ』で描き切れなかった「私たち」を丁寧に繊細に・・・。だからこそ、その恐怖と無念さは倍加し、日本特撮史上例を見ない秀作となる。ただ、本作に円谷英二は必要なかった。特撮パートを必要としないほど見事なドラマがある。 [review] | [投票(1)] | |
ロスト・イン・トランスレーション(2003/米=日) | 彼等ふたりには「世代間格差」による「通訳」は何故必要なかったのだろう。その答えはあまりにも陳腐な物語で語られる。しかし、その基盤となるアンニュイな映像が全てをオブラートする。嗚呼、映画とはやはりセンスなのだ。 | [投票(1)] |