イギリスに解放されたと、みんなで手をとり喜びながら白い階段を下りるシーン。怖かった。私の心配は的中し、ドイツ兵によるユダヤ一家の殺害が始まり、叔父さんは自殺してしまいます。

それまでナチス兵に親しく接していた少女が、ナチスによる一家の虐殺と叔父の自決に接したことで、イギリス兵にも恐怖を感じるようになります。少女は、兵隊に、軍服に、銃に、そして人間にすら恐怖してしまったのでしょう。

怖いもの知らずの少女が、恐怖に支配される瞬間を客観的に描いた作品だと思う。主人公の少女の喜びと恐怖の表情は素晴らしかった。