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[コメント] ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007/日)

10年前と今と。違いがあるのか? ないのか?
オノエル

10年経てば耐用年数だが、だからこそ作り直すなら、2007年が反映されていなくちゃならないと思う。1997年の14歳は、もう24歳だ。今の14歳は、10年前には4歳だった。

当たり前すぎることだが、大事なことだ。14歳の主人公が10年前から同じ台詞では無理がある。なにより、仕切りなおす意味はそこにあると私は思う。「今の14歳」「今のエヴァンゲリオン」を描かなくちゃならないと私は思う。

碇シンジという主人公はあらためて見ると、やっぱり「10年前の14歳=今の24歳」に近い。私にとって「少しは話の通じそうな存在」。シンジ君ってわかりやすく子供っぽいし、ゆうてもそんなに絶望してないでしょ? 愛され「たい」オーラ出しまくりじゃないですか。

じゃあ「今の14歳」は、どこにいるのか。ストーリーを追いながら、探して、見つけた。われながら変な話だと思うが、「今の14歳」は「使徒」がそれだなー多分、と。

14歳ってのは、34歳の私からみて、一切のコミュニケーションが図れそうにもない相手。というか、あらかじめの「同じ人間じゃないか。わかりあえるよ」なんていう甘っちょろい考え方は通用しない相手だ。

それって、「使徒」じゃん。いたんだよ。TVシリーズに、10年前にすでに、「2007年の14歳」が。予見的に。

以上はあくまでも仮定と思考実験にすぎないのですが、あながち的外れではないと思っているのです。なにより、そう思いついてから、2作目以降が楽しみになってきたのです。

(評価:★4)

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