実際のところ映像自体は美しく、それなりにテンポも良いので、酷評するほどダメな内容というわけではないのだが（個人的には黒歴史であるEP1〜3よりは楽しめた）、もう少し話を練ればもっとずっと面白くなり得た作品だったと思う。

キャラクターは敵味方どちらも印象が薄く、とりわけヒロインであるキーラに魅力を感じられないのは痛い。嫌いというわけでもなく単純にどうでもいいキャラになっている。その行動も一貫性がなく、鑑賞後にモヤモヤしたものだけが残る。 おそらく本来は劇中で死ぬ予定だったものが、死ぬと話が暗くなりすぎると“配慮”され、かと言って生かしておくとレイアが……という事で、ああいった中途半端な扱いになったのではないか。普通は死ぬはずのキャラクターでしょ、話の流れ的に。

ランドとのカードゲームも分かりにくい。架空のゲームなのは別にいいのだが、少なくともどっちの手のほうが強いのか、視覚的・感覚的に分かるようにしてもらいたかった。あれなら普通にポーカーのほうが良かったくらいじゃなかろうか。