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[コメント] ハリー・ポッターと賢者の石(2001/英=米)

原作は未読。ディズニーランドみたいでなかなか愉しめた。アメリカ映画のアカ抜け感と英国のしっとりした空気が絶妙にマッチしている。意外やコロンバスで正解だった。
mize

**ネタバレ注意**
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 はなからこの映画では英国ロケを楽しもうと思っていたので、その点でもう満足。美しい緑に赤が映えて、アメリカ映画によくある散漫な色使いじゃなかったのが良い。風景やセットなど極めて英国的だけど、かといってイギリス映画だったら正直ずっと野暮ったくなってた訳で、アメリカの映画なのにここまで英国の味わいを大事にしてくれたのが偉い。

 「いくらなんでも」な幼児虐待の冒頭はついていけなかったが、30分してやっと魔法学校に旅立つ頃からなんともいえない高揚感を主人公と一緒に感じた。初めての友人、初めての寄宿生活…そして観客も初体験の魔法学校の不思議な内部。

 そして想像以上に迫力だったのがクィディッチの試合。CMで試合シーンを流してなかっただけに、浮遊感&スピード感に素直に感動。コロンバスやるじゃん、と勝手に見直してしまった。

 監督はクリス・コロンバスで正解だと思う。もし監督がもっとこだわりの映像派だったり、超有名だったりしたら、原作も大ベストセラーだけど、「この俺様が映画化してやる!」みたいになってしまいそうだうから。そこで、憶測まじりに原作を女性/監督を男性に例えてしまうと…

 コロンバスはヒット作は持っているが、あまり評価されていない男。原作は世界中で愛されている大スターの女。あまり釣り合いはとれていない。ぜひ僕と付き合って下さい!と頼みに頼んで交際したからには、彼女に誠実に、決して我を張るでもなくひたすら尽くす男。本当は「俺はもっとこうしたい」と思っても、グッと堪えて英国生まれの彼女のカラーに合わせた。そこが原作ファンには物足りなかったりする部分だろうけど、もし男も世界のスターだったら…

 「ふん、世界で愛されてるか知らないが、俺ほどじゃないぜ。見てな、付き合ったら俺の色に染めてやるぜ」と早速おのれのカラー全開。女も一度交際を承諾したからには、あまり文句も言えず…かくして公開後(男女でいえば破局後?)に原作者から「あれは認めない」と非難のコメントが流れたり。そんな映画って結構ある。

 そんな妄想はいいとして、少し気になったのはラストの校長。一度スリザリンを喜ばしておいて、後からグリフィンドールに追加点で逆転させるなんてスリザリン寮生が可哀想…。あと寮決めで「スリザリンだけはイヤ」なんて公言したら、スリザリンの人達はそりゃ気を悪くすると思う。スリザリンの扱いはちょっと気になる。卑怯で有名な寮があるなんて学校としておかしいと思う。

(評価:★3)

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