[コメント] シティ・オブ・エンジェル(1998/米=独)
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本家では人々の心の嘆きが詩のように響いてきたのに、LAでは人々の心の声が週刊誌の読者投稿ページ並みのただの愚痴のままでした。ローンがどうのこうの、夫が浮気してるだの。
人間になったニコラスが初めてメグとHするシーンは殆どギャグ。女が「どう?感じる?どんな風か言って」と迫り「…言えない…」と男。「ダメ!どんな風か言うのよ!」ってAVの男女逆バージョンじゃないっつの。アンタも「暖かくて少し痛い…」と恥ずかしそうに答えるなっつの。いや、このシーンの男女を逆にして既にAVが再パロディにしてるかもしれないけど…。堕天使をいじめてるヤツ。しかし、こんなシーンがあるのもハリウッド映画らしい。
『ジョー・ブラックをよろしく』の後に観たので、非常に似てるように感じる。女医だし天使/死神だし。なにより「なんでそんな退屈でイヤミな人と?」という恋人とメグが付き合ってる展開とか。盛り上げるために余計な小道具が多すぎる気がする。最後のメグの死因は「映画史上最も美しく、かつ無意味な死に方」でしょうか。
オリジナルは「人生も悪くない」って事を、実際に人生を送ってるとなかなか実感しにくい人間のために、人間でないモノの視点から描くことによって客観的に人生の良さをジンワリ再認識させるための映画だったと思う。天使が人間と恋をしたから大変だ、とかそういうストーリー主体の映画じゃない。でもハリウッド映画だし、こうなるのは「アメリカでリメイク」という噂を聞いたときから予想できたから腹は立たなかった。でもNYなら数倍良くなったと思うのが残念。いくらLAは地名に“天使”が付いてるからって安易な。希望と絶望と人種が混在するNYにはLAより天使が必要だと思うし、また映えると思う。
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