[コメント] 太陽がいっぱい(1960/仏＝伊)
彼は一度だって、彼女の気持ちが自分に向けられたと思ったのだろうか？それはトムの存在というよりはむしろ、フィリップの不在に向けられているのではないか。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この映画の悲劇は、自ら手を下すことによって、逆にマルジュの中でのフィリップの存在を永遠のものに変えてしまったことに、当のトム本人が全く気づいていない点にある。
いずれにしても、虐げられつづけた人間はこんな破滅的な生き方しか選べなくなってしまうのだと思うと哀しい。
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