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[コメント] 日本誕生(1959/日)

三船敏郎信者にとっては踏み絵的作品?原節子信者にとってもそれは同じかも。
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







こんな胡散臭い3時間超大作、三船敏郎が出てなかったら絶対観なかったんだけど、出てるから義務的に観たら面白すぎた。色んな意味で。腹立たしいのを通り越して笑ってしまうといった感じ。この全編にわたって漂うフザけた感じは何なのかと。これ作った人は真面目に作ったのかも知れないけど、至って真剣だったのかも知れないけど、いや分かんないけど。でも恐ろしいほどフザけている。

三船さんの女装シーンなんて目も当てられない恐ろしさ。顔が濃いのはしょうがないにしても、髭まで何故か濃い!女装するならせめて綺麗に剃ってほしかった(そういうもんでもないのかな?)。とにかく怖いのなんのって!・・・と言いつつ実はニヤニヤ見てた私なんですけども。

それからあの…原節子さん。女装した鶴田浩二さんかと思っちゃったんですけど。本当に。あの美貌をここまで歪めてしまうヘアメイクさん、どうなのよ。本当に男に見えた。

しかしいつ噴いてもおかしくない状況で3時間よく耐えた私!と自分自身を褒め称えたい。いや、正直に言えばどっかで1回は確実に噴いた。でももうそれすら思い出せないくらいフザけたシーンてんこ盛りなの。もうこれに耐えられるのは歪曲した目線で好きな俳優を愛でる事が出来る危ない人だけです。

私です。

ラストは超意外にも良かった(それまでが酷すぎたからか?)。決して折れない精神、そして虚しく響きかねないクサい台詞も丸呑みして自分のものにしちゃう器のデカさ。やっぱ三船敏郎しかいなかったんだろうな、この役をこなせるのは。たとえ素晴らしい女装を晒す事になったとしても!

本当に三船さんをかっこいいと信じて疑っていない人はコレ見ない方がいいと思います。原節子さんを美しいと信じて疑っていない人も見ない方がいいと思います。

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08.08.19 記

(評価:★3)

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