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[コメント] 盲獣(1969/日)

リアリティを追求すべく作られたものではなく、怪奇幻想譚として考えると正しく思える。あ、まさに乱歩だ!
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







きわどいテーマを映像化した事で、若干興ざめしてしまう部分もあるんだけど(何故か下着は必ず着けているとか、何故かいつでも美しいメイクとか)、リアリティを追求すべく作られたものではなく、怪奇幻想譚として考えると正しく思える。あ、まさに乱歩だ!

正直、彼らの苦痛も悦楽も、私たちが共有出来る代物ではない。だからこそ、そこに美意識が存在するのであって、緑魔子は体現者として適材。てゆーかよく考えてみたら、倒錯した官能世界にリアリティを求める事が一番危ないよね。しかし視覚に頼らないテーマなのに、船越英二の指の動きといい、緑魔子の四肢のうねりといい、結局は視覚に訴えてくるものが最も官能的だったっていうのは、映画という媒体の特色からしたらしょうがない事なのかな。

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09.05.26記(09.05.17DVD鑑賞)

(評価:★4)

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