[コメント] ヴァン・ヘルシング(2004/米=チェコ)
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・私はCGを駆使した映画も娯楽作品の一つとして肯定しています。
・私は東欧が好きです。
・私はモンスター映画には思い入れはありませんが、基本的にモンスターに魅力を感じます。
上記を踏まえて考えると、この映画は非常に私好みな映画です。嘘くさいモノクロームで始まる冒頭でキッチリその世界に誘い、時間を忘れさせる展開もとても良かったと思います。それから、真っ暗な闇に聳え立つフランケンシュタイン城やハロウィンの仮面舞踏会など、私の好みで言えばかなり気分が高揚する画作りもとても良かったです。仮面舞踏会は本当に魅力的な世界観で作られていて、あのシーンをもっと長く見ていたかったとすら思える出来でした。また、ヴァン・ヘルシングの生い立ちについての謎(しかも謎のまま終わってしまいましたよね?)やヴァンパイアの退治方など気になる謎も多く、観ている間退屈に感じる事はありませんでした。
それでも★3しかつけられない理由は、見せ場とも思えるヴァンヘルシングとヴァンパイアとの対決シーンにあります。いくらCG肯定派の私でもアレではちょっと…。あそこまで分かり易いCGの一辺倒だと、迫力云々よりも自分が映画の世界に浸っていられなくなってしまうのです。昔から語り継がれる素朴で人間味のある「モンスター」というキャラクターを扱う上で、必要以上のCGは使ってほしくなかったな、と。それが少し残念でした。もっと視覚的な事を言えば、ヴァンパイアが少しミスキャストに感じました。3人の妻は美しく破滅的でとても良かったので、ヴァンパイアももっとカリカリに痩せて男としての魅力もたっぷりな人が良かったなぁと思います(スラブ訛りには萌えましたけど)。
CGは肯定しますが、使い方には少し気を配ってほしいかなと思いました。
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04.10.12 記
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