[コメント] おんなの渦と淵と流れ(1964/日)
敗戦の虚無のなか規範を見失い、倫理の瓦解に焦り、知性にすがる男どもは誰もが自信なさげで頼りない。不安定な関係性のなか、抑えきれない「官能」を抱えつつ、ときに運命に抗い、ときに身をゆだね生きなければならない女の苦悩が稲野和子の能面顔に滲む。
(ぽんしゅう)
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