[コメント] 港々に女あり(1928/米)
オランダの子だくさんに自転車ナンパ娘。リオや中米の蓮っ葉な酒場女。対照的な母子家庭婦人。なんと言っても(篠田麻里子似の)小悪魔ルイーズ・ブルックスの蠱惑な容姿。武骨な男どもと対比するように丁寧に描き分けられた女たちのキャラがみんな魅力的。
1920年代のトーキー映画の傑作というと、すぐにバスター・キートンの『探偵学入門』や『セブン・チャンス』、『蒸気船』といった圧倒的な“運動”の作品群が思い浮かぶのだが、やっぱりハワード・ホークスはこの時代からすでに丁寧に物語を紡ぐ“演出”の人だったのだなと改めて認識する。
キートンとホークスは1歳違いの同世代人だが、その後の演出家としての実績を比べても“映像で語る”業師ホークスの息の長さにもうなずける。
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