[コメント] 幸福なラザロ(2018/伊=スイス=仏=独)
所有せずにはいられないという人間の業をラザロの「透明さ」が私に突きつける。たいていの者は、身の丈に合った衣食住では満足できず、それ以上の“所有”を追求することが“幸福”の証しなのだと疑わず、むしろその欲求の表出を向上心という美辞を使って肯定する。
その“所有”が私有だろうが公有だろうが、対象にカタチが有ろうが無かろうが、手段が正統だろうが不実だろうが、人は「価値」という幻想を頼りに身の丈以上の“幸福”を奪い合うのだろう。そんなことを考えた。
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