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ぽんしゅうさんのコメント: 更新順

★4太平洋ひとりぼっち(1963/日)敗戦のあおりで渡航の自由を奪われた日本青年の行為を、冒険による快挙ではなく半鎖国状態の中で加速する情報化と経済化の「スピード」からの無意識の逃走と捉えた和田夏十市川崑の視点が面白い。結果として冒険談への期待に肩透かしを喰わせたが。[投票(5)]
★5色情女狩り(1981/日)照りつける灼熱の太陽のもとカミュの異邦人よろしく凶行に及ぶ主人公。かの三菱銀行人質事件を彷彿とさせる「ソドムの市って知ってるか?って聞いた奴のこと知ってるか?」の二重の問いに現代日本を徘徊する狂気のムルソーを見る。[投票]
★2札幌オリンピック(1972/日)篠田正浩はオリンピックの何を撮りたかったのだろうか?意志の感じられないドキュメンタリーほど退屈なものは無い。[投票(1)]
★3坊っちゃん(1977/日)とりあえず客が呼べそうな中村雅俊主演で何か一本作ろう!そうだ相手は松坂慶子!・・・困ったときの漱石だのみ、という安易な企画態度が見え見え。可もなく不可もない、始めから予想できる出来ばえ。[投票]
★2アラスカ物語(1977/日)いくら顔立ちが似ているからといってアラスカのエスキモー役を夏八木勲三林京子宮下順子がやるのだから興ざめ。丹波哲郎の大酋長が出てきたときには場内大爆笑。学芸会のノリであえなく珍品映画の殿堂入り。[投票]
★2スーパーGUNレディ ワニ分署(1979/日)品のない横山エミーと唯の大女ジャンボかおるがドタバタと動き回るだけで、さらに下品きわまりない排泄描写まで飛び出して辟易とした。[投票]
★4ごめん(2002/日)今でもよく学校の夢を見る。登場する人々が仕事仲間だろうが家族だろうが、何故かいつもその場所はかつて通った小学校の教室や廊下や校庭だ。きっと10代の前半に知らずに越えてしまった境界のようなものがあり、あの場所へは夢の中だけでしか行けないのだ。[投票]
★3宇能鴻一郎の濡れて立つ(1976/日)古風にしてエキゾティックな顔だち。無邪気にして艶美な身のこなし。最も輝いていた時代の東てる美が新妻役でダメ亭主にまたがり孤軍奮闘。もうたまりません!ベタで先が読めるギャグばかりでも最後まで笑って楽しめるのは彼女の賜物。[投票]
★2夕ぐれ族(1984/日)いくら目先を変えたいからといってもバスボン松本ちえこはまだしも、貧相な上に素人丸出しの春やすこが主演では観ているこちらが恥ずかしくなる。ベットシーンでシーツがめくれないように縫い付けてあるのには呆れた。根性入れて出直してこい。[投票]
★2小さなスナック(1968/日)ベタベタの恋愛物語にジュディ・オングへのインタビューなどを挿入して、60年代のアバンギャルド映画を気取ってみても中身はからっぽ。[投票]
★2極道の妻たち 地獄の道づれ(2001/日)“おんな達”の話のはずなのが個性的な男優陣におされっぱなし。高島礼子はただの調整役にしか見えず、とよた真帆は悪女としては線が細く、雛形あきこにいたってはギャアギャアうるさいだけ。唯一江波杏子が貫禄で出演者を圧倒する。 [投票]
★4何処へ(1964/日)大らかである。松原智恵子十朱幸代だけでなく、下宿のブス子さん(桜京美)やおばちゃん女優さんの純朴なずうずうしさがいい。英語教師・高橋英樹と体育教師井上昭文の爽やかな無骨さもいい。何よりもこの山間の街の風景が心を洗う。 [投票]
★2ちいさこべ(1962/日)全然こなれていない歯切れの悪い脚本を、これまたご丁寧にも田坂具隆監督がゆったりゆったり描くのでなんだか2時間50分ずっと同じ話を繰り返し聞かされていたような錯覚を起こす。子供の扱い方も類型的であざとい。[投票]
★1お墓と離婚(1993/日)何故こんなにつまらないのかずっと考えていたが、どうしても分からない。普通はある基準や価値とのズレにつまらなさの要因があるのだが、この映画はその範疇にもはまらない。映画作りをやめた岩松了は、やはりクレバーな人だ。[投票]
★5棒たおし!(2003/日)平成版『がんばっていきまっしょい』であり、成しとげることによる満足感よりも勝負することの昂揚感を良しとするアンチ『ウォーターボーイズ』派映画として記憶される青春映画の傑作。そして、久しぶりに泣かせる男の子映画。 [review][投票(7)]
★2浮浪雲(1982/日)マンガ以上でもなく、以下でもない。ジョージ秋山の画は、どう頑張ってもアニメーションには向いていないと思うのだが。[投票]
★4「A」(1998/日)了解不能なあちらの世界にいながら、こちらの社会に微かに足の先だけ残しているような荒木浩とうい男が世捨ての身でありなが見せた祖母との交流に一瞬理解の糸口が見えた気がする。しかし「誤解をするのは、いつも相手の側だ」という信者の言葉がすぐに蘇る。[投票(1)]
★4A2(2001/日)オウムに甘える住民、河野義行に甘えるオウム幹部、集団行動に甘える右翼、読者・視聴者に甘えるマスメディア。真摯なふりをして行動すればするほど、一方の端にほころびが生じ馴れ合いが生まれる。その上に成り立っているのが日本社会なのかも知れない。[投票(2)]
★3女教師 私生活(1973/日)死にもしない、殺しもしない、殺されもしない、もう決して若くはない女教師の孤独。その存在そのものが密やかな吸引力となり、いつのまにか男を吸い寄せる不気味さ。大都会に潜む自覚せざる磁場を描いて田中登美学が全開。[投票]
★3変態家族 兄貴の嫁さん(1983/日)小津映画のパロディというよりも、ゴダールが小津安二郎から受けた表現的影響を分かりやすく提示した実験としても面白い。真面目なお遊び映画としてよく出来ている。あと、「私は麻生うさぎのファンである」と改めて宣言しておくことにする。[投票(1)]