[コメント] セブン(1995/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
人の感情や心を爆弾で吹き飛ばすような悪夢の結末。
(箱の中身、あれは爆弾も同然)
爆破された後には何も残らない、喜怒哀楽が灰と化す。
(ズタズタな文字?が並ぶエンドロールがさらに拍車をかける)
あれほど心がカラッポの状態でエンドロールを眺めた経験は、この映画だけ。
しかしこの”カラッポな状態”が、普段では味わえないような「快感」でもあった
りするのが、また何とも言えない複雑な心境に私を叩き込む。
■サマセット刑事の孤独な生活描写が印象的。メトロノーム、飛び出しナイフetc..
■ブラッド・ピットが大変魅力的。魅力的であるが故に悲惨な結末の破壊力がさらにUPしたとも言える....かも。
■徹底的に暗い。雨が上がって陽が照っても暗い。暗い暗い暗い....
■「無関心が美徳であるような世の中にはウンザリだ」、このような重い会話でも、酒を酌み交わして話し合う事が出来る仲間が、自分も欲しいと思った。
■オープニングのタイトルロール、最初見た時ぶっ飛んだ。得体の知れぬ何者かのただならない異常な精神世界へ放り込まれたような、すげー映像だった。
■最後のヘミングウェイの言葉が無ければ、爆死してました。戦う価値がある事を本気で信じたい。サマセットの言うように、”なんとかやっていく”のだ。
自分がいつから映画好きになったのかは、サッパリ覚えてない。
でもサスペンス映画が大好きになったキッカケは、恐らくコレ。
あらゆる意味で、大変な衝撃を受けた事もよく覚えています。
(物語もさることながら、”映像”の面での衝撃も大きかった)
イヤな感じ満載の映画なのにイヤでも忘れられぬ一本。
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